レポーティングツールってなに?
レポーティングツールを導入して「無駄な作業をなくして時短しよう」「ペーパーレス化しよう」といった話を、企業の情報システム部門や、IT業界でシステムエンジニアをやっている人なら、一度は聞いたことがあると思います。
しかし、レポーティングツールって実際なんなの?と聞かれると「これ」とったものが答えられなかったりします。
言葉の意味だけをとらえれば、「報告をする」「報告書を作成する」ツールです。報告する人、報告を受ける人、またはそれ以外の人も含めて情報交換しあうコミュニケーションツールの一種と言ってもよいでしょう。
では、普段から報告に使っているオフィス製品や便利ツールも、「レポーティングツール」と言ってよいのか。あえて「レポーティングツール」と呼ばれているものの定義を考えていこうと思います。
報告のいろいろ
一言で報告と言っても、「日報」「進捗報告」「作業報告」「結果報告」など「〇〇報告」と呼ばれるものは、いろいろな種類があります。
報告のし方や報告の内容は、業種や作業内容などによって多種多様にあります。
レポーティングツールも同じで、報告の種類や形式によって様々な特徴も持った製品が存在します。
レポーティングツールで、どんなことができるの?
レポーティングツールを使用する主な目的は、財務データや生産データ、作業実績などを元に、見やすい形で帳票やグラフに加工し報告書という形で出力することです。
レポーティングツールと呼ばれている製品は、目的によって機能は様々ですが、概ね以下のような機能を持っています。
・報告書のフォーマット作成
・報告データ(実績)の入力
・データ分析、グラフ、表の加工
・レポートの自動出力
上記以外にも、外部システムとの連携や、最近ではAIを組合わせて報告書を作成する製品も見かけます。
レポーティングツールに求めること① 報告現場の実情
サービス、生産、研究・開発など、ほとんどと言っていい仕事で「報告」する場面があります。
なぜ報告をするかといえば、実際の現場をマネージメントし次の行動の意思決定を行う為には、情報を上げてもらう必要があるからです。
また、報告データは、生産性向上、サービス向上、品質向上を行う上で大変重要な情報になりますので、存続していきたい企業であれば、報告をしなくてよいという仕事は少ないでしょう。
しかし、報告を現場に求めるのは「マネージメント側の都合でしょ」と思われガチです。
実際の現場の人は、作業が終わったら早く家に帰りたいでしょう。
ほとんどの報告者は、「それが仕事だから」「そういうもの」と思って、つまらないルーチンワークを仕方なくやっているケースが多いのではないでしょうか。
かと言って、真面目に頑張ってよい報告をしようとするあまり、報告書の作成に時間をかけ過ぎていては、本業の時間を圧迫し本末転倒な状態になってしまいます。
報告現場に負担をかけず、質のいい報告(データ)を得ることができるのがレポーティングツールに求める要件と考えます。
各製品、簡単にわかりやすく報告書が作成できるよう、いろいろな工夫がなされています。中には高機能過ぎてどのように使っていいかわからないものもありますが、その業務に適した機能かどうかを吟味した上で採用する製品を選択したほうがよいでしょう。
レポーティングツールに求めること② 報告をしっかり活用
前述でも述べましたが、「報告データ」は、次の行動の意思決定を行う為の重要なインプットとなります。
そしてこれら蓄積した情報は、業務の最適化、改善・改革の施策の材料となり、さらなる事業の発展、成長を目指すことが可能となります。
しかし、実際にそこまで考えて報告する人は少ない(というかいない)でしょう。マネージメント側が次の施策を決定するための検討材料として、適切な情報が報告データとして上がってくるとは限りません。
さらに、報告を見やすくするため、都合にいいようにグラフや表に加工して報告書を作成し、材料として濁ったものになっている可能性もあります。
BI(ビジネスインテリジェンス)機能が備わっている製品も見かけますが、BIツールは万能でなくある程度決まった形でしか加工できないので、ある程度バイアスがかかった情報になることは避けられません。
レポーティングツールを導入するのであれば、報告そのものが質のいい分析データになっており、なるべく加工しないで報告データを収集できるものを選択べきと考えます。
また、質のいい報告と言っても、その良し悪しは判断する側によって変わってきます。
よりよい報告データを得るには、報告データの入力そのものが、業務や作業に合わせて適切に設計された形で報告を行うことが重要となります。
欲しいデータに合わせデータ入力のフォーマットが柔軟で簡単にカスタマイズでき、映像や音声など様々な形で報告を上げることができるのが、レポーティングツールに求める要件と考えます。
まとめ
最初に述べたようにレポーティングツールといわれるものは、その製品のターゲットやニーズによって、様々なものが存在します。
その企業の業務や組織に最も適した製品を選択することが重要です。
どの製品にも共通していえるのは、作業効率のアップ、作業負担やコストの軽減を目的としたものです。
「報告が楽になった」「紙資源が削減できた」という結果が得られるだけでも価値があると思いますので、レポーティングツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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